独身貴族 2日目

昨日はナミとロビンが来て散々だった。



今日は仕事が休みなので、一日中鍛錬に費やそうと決めたゾロ。
昨日、サクッとスルーした刀を振り始めました。



やはり真剣はいい。

手に馴染んだ重さ。
空気を斬る音。
なにより、集中できる。

鍛錬を開始すること4時間。
本当に4時間もやってました。体力メーターはほぼスッカラカン。

さすがに汗だくになったゾロ。
ゆっくりと風呂に入ることにしました。


ゾロの入浴タイムですよー！！





サービスショットじゃなくてごめんね（はーと）



さっぱりしたところで、グウとお腹が鳴った。


「腹、減ったな」
ぽつりと呟き、キッチンに目を向ける。



そこには誰もいない。

今までなら、同居人だったサンジが文句を言いながらも食事の用意をしてくれていた。
これからは一人だ。
全て自分でやっていかなければならない。


分かっている。
分かっているけれど。




冷蔵庫の扉を開け、中身を物色する。
整然と並んだ食材。
サンジが買い込んだ、何に使うのか分からない調味料。

「めんどくせェ、な」
そんな言葉が口から滑り落ちた。
やはり、サンジの存在はありがたかったと思う。
そして、少しばかり寂しいような気もした。


「愚痴を零してもメシは出ねェな」
気を取り直し、調理にかかる。

作るといっても簡単なものしか出来ないが。



切るということは包丁も刀も同じ刃物な為、そんなに苦労することはなかった。
それを適当に鍋に投入して、コンロに向かう。




………いや。
ちょっと待て。


ゾロの料理スキル0じゃなかったか？


―シム豆知識その①
料理スキルが低いと高い確率で火事を起こす。



あ、………



あーー……



やっちゃった





あっという間に、鍋どころかコンロを包み込んだ炎。


こうなれば、シム人大絶叫の

THE火事祭り！！！！

わっしょい！わっしょい！

　　

火事祭りっ！
火事祭りっ！

ゾロも驚く火事祭りっ！







……って、オイ！！！

天井まで焦がすような炎が上がっているというのに、
鍛錬をずっとしていたゾロの体力メーターは既にゼロに近い。

「……眠ィ」
炎に動じないゾロが、そこにいた。


あまりの眠さに足元が覚束ない。
フラフラ、フラフラ…


そんなことをしている間に





延焼。

さすがにゾロも驚いた。
目が覚めたらしい。


「ど、どうすりゃいいんだ！」


パニックに陥ってしまい、最初の一手が打てない。
今から一人で消火できるような気配もない。
ゴウゴウと音を立て、更に延焼してゆく。


このままでは、ゾロが焼死してしまう危険があるため
管理人が命令を下しました。


早く消防署に連絡してくれー！！！！


「家が火事になっちまったんだ。早く来てくれ」
「場所はどこですか」
「場所？」
「あなたの家の場所です」
「あー、えー、どこだここ。いいからとにかく来い！！」
「あ、ちょっ……」

ゾロは乱暴に電話を切った。





消防署に連絡している最中も、炎の勢いは増していくのだ。
冷静になっていられない。

もう、キッチンは完全に火の海。
辛うじて冷蔵庫が残るばかり。

あんな電話で消防隊員が来てくれるのか心配になった。

が、向かいの家に住むナミが消防署に連絡をいれてくれたらしい。
「向かいの家が火事なの！場所は…ウエストストリート35番地」
ありがたいことである。
近所付き合いは大切だ。




消防隊員が到着した頃には、冷蔵庫も燃えていた。

消火した後の出費に頭を抱えるゾロ。
燃えたのはコンロ、キッチンテーブル、まな板、シンクもだ。

消防隊員が必死に火を消していく中







ちょっ……！！

「駄目だ、眠ィ……限界」
再び眠気を訴えフラフラしだしたゾロ。
しかも限界らしい。

もうちょっと、もうちょっとで、消火するから！！


「あなたの家が全焼するかどうかの瀬戸際に何を言ってるんですか！！」
消防隊員に怒られました。

そして

　　

火事祭り再開！！
ま、見てるだけなんだけど。


消防隊員の活躍で、
なんとか火事はキッチンが使い物にならないというだけで止めることが出来ました。


結構高かったのにキッチン……（泣



本日の教訓。

ゾロに料理をさせてはいけない。

独身貴族 1日目

ロロノアさんついに一人立ちです。



こうなってしまったのには訳があります。
同居人のサンジがこともあろうか市丸ギンと恋仲になってしまい、さっさとギンの家にお引越しをしてしまいました。
ゾロ一人ではあまりにも広い家だったので、小さく立て直しということに……。


ゾロ一人なので…



サンジに反対されていた刀セットと畳を用意してみました。
ついでに一本５０ベリーの刀も、一本松さんの心意気で用意してもらいました。



早速興味深々のゾロ。
しばらく眺め……



さっくりと駄目出しです。
一本松の心意気、撃沈。

何故だ！？何が気に入らないんだ！？


「お、となりに置いてあるのはいい刀だな。」
ゾロは興味をそちらに移しました。

あなたの為に用意したんです。
これで鍛錬してください。







スルーですか。
そうですか。
泣いてもいいですか。


さて、シムの世界でお引越しをすると




突撃！家庭訪問！！
がもれなく付いてきます。
今回、ゾロの家に遊びに来てくれたのはナミとロビン。

サンジがいたらさぞ喜んだことでしょう。
残念。


「あんた、本当に一人で大丈夫なの？」
「火事が一番心配ね」
「掃除はちゃんとしなさいよ」
「スカンクにも注意が必要ね」
「それと…」

二人の長ーい忠告。

ついにゾロは
「うるせー！！小言を言うために来たのかテメェらは！」

キレてしまいました。
「海賊狩りやってた頃は一人でなんとかしてたつーの！」
唖然とする二人を残し、さっさと家の中に戻ってしまいました。


「心配しすぎかしら、わたしたち」
「そうみたいね」
ナミとロビンは少し反省したようです。


ところが、ナミとロビンそこで帰ったりしません。
家の中を物色し……





突然、風呂場で喧嘩を始めました。
喧嘩の原因はナミの上に出ている人。

だ、誰？
たぶんナミと仲良しさんの人を、ロビンが食事に誘ったとか、そんな理由だと思われる。
シム人は嫉妬心がリアルな人よりもずっと深いです。


風呂場から聞こえる二人の言い争い。
触らぬ神に祟りなしと云わんばかりに……



ソロ、シカト中。
（おやつタイム。ちょっとかわいい。）


今度はロビンが怒り出した！



喧嘩の原因は……

せ、船長！！？？

いや、確かにルフィは全員と仲良しさんだけどね…。
そんな喧嘩するほど、仲良しにさせた覚えはないんだけど……。




ゾロ、シカト継続中。



ナミ、再び謎の人を持ち出して喧嘩。



ゾロ、更にシカト継続。


あまりにも喧嘩が止まらず、管理人ついに根負け。
ゾロに命令を下し仲裁に向かわせることにしました。


「いいかげんにしろよ」
うんざりした表情と声のゾロ。

「うっさいわね！」
「剣士さん、少し黙っていてくれるかしら」

二人から同時に怒られてしまい、ゾロの額に青筋が浮かびました。


「テメェら！喧嘩なら他所でやれ！！」

ナミとロビンに睨まれてもゾロは一歩も引きません。
いいえ、引けないのです。



「俺は風呂に入りてェんだ！！テメェら出て行け！！！」



ロロノア・ゾロ。
１９歳。
一人暮らし初日の感想。

「風呂に入るのも命がけ」