前回ゾロに怒りをぶつけられ、かなり凹んでしまったカカシさん。
さすがの管理人もカカシさんの不憫さに同情してしまいます。
こうなったら…!!!!
片っ端から声掛けてやれ!!!!
……。カカシさん、それは無謀だ。(泣
何故か、今回は海賊メンバーによく出くわす。
次のターゲットはサンジ。
大丈夫かなぁ、彼も破壊王イルカの被害者ですよ?
「友達からよろしくね!」
「はぁ?」
ヤケクソになってしまったカカシさん。
……愛の告白みたいになってますよ。
「あ、いや。食事でもどうかなーって」
「あのなぁ…。勘弁しろよ」
何故かサンジの表情は引き攣っています。
それもそのはず。
カカシさんは気付いていないんでしょうか?
ここ、トイレですよ。(苦笑
サンジにも逃げられてしまいました。
もう、不憫すぎて…本気で泣けてきた。
(もう帰ろうかな。)
そう考え、タクシーを呼ぶべく公衆電話に近付いたカカシさん。
ついに救世主が!!!!
「なんだ?お前、友達作りてェのか?」
ルフィーー!!!!
作りたいよ!切実に!!
そんな管理人の心の声など無視して、カカシさんとルフィは会話を弾ませています。
「俺はルフィだ。海賊王になる男だ!」
「はたけカカシ。よろしくね」
「よし、メシ食おうぜ!」
「え?」
さすが!強引だ、船長!
「俺、スゲー腹減ってんだ」
「あ、うん。いいけど」
「お前の奢りだろ?」
「…え?なんで!?」
「だってよー、お前ロビンに『奢る』って言ってたしな!」
『にしし』と歯を見せて少年のように笑う。
ロビンと話していた時、彼はいただろうか。
~~カカシさんの回想コーナー~~
いたーー!
奢りだと思ったから声を掛けてきたのか!?
そんな疑心暗鬼に囚われそうになるが、これがきっかけで友達が増えるかもしれない。
「いいよ」
ここは大人の余裕を見せ付けて…。
なにより、あの笑い方がどことなくナルトに似ているような気がした。
レストランに移動し、カカシが適当に注文し。
食事が運ばれてくると…
ルフィはあまり嬉しそうではなかった。
「サラダじゃ足りねェ…」
「ま、これ前菜だから。ちゃーんと肉も頼んであるよ」
「本当か!?やったー!お前いいやつだな!!」
一瞬でルフィの皿が空になるのを見てしまったカカシさん。
嫌な予感がします。
「うひょー!肉だ!」
喜ぶルフィとは対象的にカカシさんはどこか浮かない表情。
「ちょっと不安なんだけど…」
ポツリと呟き……。
黙々と…
黙々と…
「おかわりー!!」
黙々と…
「サンジのメシも美味ェけど、ここのも美味ェなー。おかわりー!!」
カカシさんが一皿食べる間に、ルフィは何皿空にしただろうか。
考えたくない。
カカシさんの予感は見事的中。
「も、マジで勘弁してくれない?俺、破産しそうなんだけど」
ルフィの胃袋に上忍カカシ、完敗です。
「んー、そうだな。腹八分って言うしな!まだ五分だけど」
「……」
もう、カカシさん言葉になりません。
けれど、これでルフィのカカシさんへの好感度が上昇!
晴れてカカシさんとルフィはお友達になりました。
やったね!カカシさん。今日はお祝いだ!
「また誘ってくれ!」
笑顔で言うルフィに『もう、勘弁してくれ』と思いつつ「今度は割り勘だよ?」と。
食事を奢るだけの都合のいい友達にはなりたくない。
そんな牽制の意味を込めての言葉だったが、ルフィはあっさりと
「おう、いいぞ!俺たちは友達だからな」と。
初めてのお友達。
食事だけで終わってしまうのは残念な気がする。
「何か、したいこととかないの?」
お伺いを立ててみました。
「食ったら眠くなってきた」
「は?」
「俺、今日は帰る。また遊ぼうぜ!」
『じゃーな』と手を振るルフィを見送った。
マイペースなルフィ。
けれど憎めない男だ。
「面白いね、あの子」
自然と笑みが零れたカカシさんでした。
「さて、俺も帰ろうかな」
気付けはカカシさんの体力メーターはスッカラカン。
いつぶっ倒れてもおかしくない状態になっていました。
レストランから外に出てみれば…
「よう!お前も帰るのか?」
「眠気より食い気かよ!!早く帰りなよ」
綿菓子を頬張るルフィに突っ込みを入れてしまったカカシさんでした。
友達は100人出来てないけれど、とにかく初めの一歩をカカシさんは踏み出した。
カカシさんの最初のお友達。
モンキー・D・ルフィ。
大食い。海賊。17歳。
+ + + + + + + + + +
「おかえりなさい」
「ただいまー」
「ご飯、どうしますか?」
「あ、いただきます」
最初の頃は戸惑ったが、今では二人で並んで食事をすることにも慣れてきた。
「カカシさん。友達出来たみたいですね」
「ん?イルカ先生…もしかして、気になります?」
「ええ、気になりますよ」
「だって、随分お金使ってるみたいですから」
「……。そう、なんですよねぇ」
シムの世界では薄給のカカシさん。
ルフィの大食いはかなりの痛手だったのは確かだ。
「でしたら、家に呼んだらどうですか?家で料理すればかなりの節約になりますし、なにより…」
「なにより?」
「いえ、なんでもありません」
言葉を濁したイルカにカカシは首を傾げた。
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